こんにちは！マサユキです。
今回は持ち家を売却しようと考えているなら、避けて通ることが出来ない訪問査定について書いていきたいと思います。
訪問査定のNG手順
訪問査定を行うのは当然不動産会社なので、近くの不動産会社をネットで調べて電話して…、このやり方はNGです。
もちろん不動産会社は訪問査定を受けてくれるでしょうけど、あなたをカモ客認定する可能性があります。
もしあなたにすでにそれなりの不動産の知識があり、例えば路線価や再建築価格について不動産会社とある程度の議論が出来るレベルであれば問題ありません。
このサイトをしっかり読んでいただければ、知識はちゃんと得られると思っていますが、実践となるとやはり初心者であることは熟練の不動産業者が見れば見破ってくると思います。
不動産取引はシビアなビジネス
カモ客と言われるとちょっと言葉が悪いので気分悪いかもしれませんが、不動産取引は金額が大きいため、魑魅魍魎たる世界という認識が必要です。
何の知識も経験も持たずに不動産会社に飛び込むと、きれいにカモ扱いされてしまう可能性があります。
カモ客扱いというと適当な対応をされてしまうんじゃないかと思うかもしれませんが、違います。まったく反対に非常に丁寧な接客を受けます。
そして「この人は良い人なんだ、信頼できる」と思わせて、買取りを打診されたり、相場よりも安い価格でも「この人が言うんだから間違いない」なんて思うともっとも危険な状態になります。
ちょっと世知辛い話ではありますが、不動産取引は大金が動く立派なビジネスです。
会社で何億円以上もビックプロジェクトを立ち上げればさまざまな人がかかわり、連日の会議や準備が必要ですよね。それと同じです。
営業スマイルにコロッと引っかからないようにこちらも相応の準備をしなければなりません。
まずは一括査定サイトで机上査定を
ネットと近所の不動産会社を探して連絡は危ないと書きましたが、それならどうしたら良いかと言いますと、一括査定サイトを活用してまずは机上査定をしてみるという手が良いと思います。
おススメのサイトを以下に並べておきます。
Smoola（スモーラ）
 |
| 1日1万人が利用するという大手の不動産一括査定サイトです。3つのステップで必要情報を入力していけば、不動産会社が最大6社（売買の場合）ピックアップされて、後日メールで回答が来ます。売り急いでいない事を伝える項目もあるのでじっくりと検討できます。 |
 |
マンションナビ
 |
| もしあなたの持ち家が戸建てではなくマンションであるならマンションナビが断然オススメです。マンションは業者によってその査定が大きく変わってくることも多いので、必ず複数の業者から査定を取りましょう。 |
|
RE-Guide不動産一括査定
 |
| 今年で12年目という不動産会社としてはかなり長い実績をもつ会社です。不動産賃貸業者にはなじみのある会社であり、高く売る事が得意な会社が運営する一括査定サイトです。 |
|
これらは完全無料なので、出来れば複数の査定サイトに依頼した方が良いです。というのも査定サイトの運営元は不動産会社ではなく、不動産会社と提携している普通の業者です。そして提携している不動産会社は運営元ごとに異なるので、実はすごく近所なのに一括査定業者に出てこなかったという事がありえるからです。
一括査定サイトを活用して査定を依頼しても、すべての会社から連絡がある訳ではありません。というか、下手すると半分ぐらいからしか連絡がこない可能性もあります。
まずはここでまったくやる気のない会社をふるい分ける事が出来ます。
不動産会社は基本的に売主と買主を結び付けて取引を成立させ、仲介手数料をもらう事で報酬を得ています。
仲介手数料は物件の価格に3%（＋消費税）を乗じて計算されるため、1億円を超えるマンションなどの取引の方が彼らの実入りは多く、2000万円程度の戸建の売買はそれほどおいしいビジネスではないんですね。
それでもしっかり対応しようと考える不動産会社からしっかりと机上査定が出てきたら、そういう業者をまずは訪問査定に呼ぶべきかと思います。
ここで机上査定をお願いしているのに、「精度よくやりたいので訪問査定をしたいのですが…」というところはちょっと危険（悪徳業者かも）な可能性がありますが、先ほど書いたように戸建は彼らにとってはおいしいビジネスではないので、あまり手間を掛けたくないというだけかもしれず、机上査定を出してくれる業者が少ない場合は、複数の業者に訪問査定を受けるという観点から次点候補にはしておくべきかと思います。
まとめますと、
- 机上査定をちゃんと出す業者
- 電話でとりあえずの査定（相場）を伝えてくる会社
- 電話で訪問査定したいと言ってくる会社
の順にリスト化しておき、上位3社ぐらいに訪問査定を受けると良いのではないかと思います。
複数から査定を受けておこう
実際に訪問査定を依頼する時は、先ほどのリストのなかで一番順位の低いところから日程を調整しましょう。1社目は初めてなので勝手がわからずに不本意な査定になってしまう可能性もあります。
1社目の内容を活用して、2社目、3社目と訪問査定を受ければ、より良い査定内容（ここでいう良いとは値段が高いのではなく、納得感の強い査定という意味です）となるのではないでしょうか。
訪問査定の前に準備しておきたい事
徐々に内容を良くしていけば良いとは言っても最低限の準備はしておきたいものです。
しっかりここを読んで準備をしてから臨んでくださいね。
清掃
ごちゃごちゃの室内を見せるという事はないと思いますが、室内は最低限きれいにしておきましょう。ハウスクリーニングを入れるなどの対応は必要ありません。
自分でできるレベルで問題ないので、掃除ぐらいはしておきたいものです。
勘違いしてはいけないのですが、きれいにしていてもそれで査定が変わるというわけではありません。ですのでお金をかけてまできれいにする必要はないわけです。
それでも不動産会社の人もやはりきれいにしている人の不動産の方が取引しやすいと判断するのは当然です。
部屋が雑然としていると、買主との交渉でも何か揉め事が起こるのではないかと警戒され、後回しにされてしまうかもしれません。
必要書類の準備
課税証明書は毎年4月ごろに送られてくる固定資産、都市計画税の明細書を準備しておきましょう。そこには固定資産評価額が記載されています。
エリアや築年数、持ち家の状態により、固定資産評価額と同じような査定額になると限りません。
2018年7月現在、不動産はそれなりに高騰しており、固定資産評価額よりも高い査定結果が出る事の方が多い状況です。
ですので、固定資産評価額よりも低い査定がでた時は、「なんで固定資産評価額よりも低いのか」という事を冷静に確認しましょう。
住民票や印鑑証明書は実際に不動産会社に仲介をお願いする時に使用する事になりますので、あらかじめ準備しておいても良いですが、訪問査定においては必須ではありません。
訪問査定の時の営業マンの印象が良くても、それだけで即契約してしまうのは考え物です。
そこはすべての査定が終わってから、結論を出しますと伝えておけば良いと思います。
修繕履歴
もしあなたがこれまでに持ち家になんらかの修繕を行っており、その記録があるなら、用意しておくことをお勧めします。
記録がない場合は、ご家族で一緒に記憶をたどりながら記録を作成しておくことをお勧めします。
特に防水塗装や外観塗装、ガス設備の入れ替えなどを行っていると査定がプラスされる事が大いにあり得ます。
瑕疵（カシ）
逆に欠陥が分かっているなら、それはきちんと伝えましょう。
分かっているのに黙っていて、取引後にそれが発覚すると賠償責任を問われる可能性があります。
代表的なものが雨漏れとシロアリですが、それが発生していると確かに大幅なマイナス査定になってしまいます。
しかしそれらを黙っているのは非常に危険です。むしろ訪問査定までにそれらの原因を究明して対策を講じておいた方が、結果として高く売れるかもしれません。
その他、故障している設備や壁のクラックなど分かっている箇所は正直に申告しておきましょう。
すべてがマイナス査定になる訳ではありません。
また良い不動産会社だと、修繕をして直しておけば、査定額がこれだけ増えるというような事を教えてくれるので、あとは費用対効果を確認してやるかやらないかを決めれば良いと思います。
最終的に仲介を選ぶときは
訪問査定を複数実施して、最終的には1社もしくは数社に仲介を依頼する事になります。
仲介の媒介契約に関してはこちら（持ち家を売却する時の媒介契約は3種類ある）を参考にしてください。
この時当然ながら一番高い査定を出してきた不動産会社に仲介を依頼したくなると思います。しかし、ここで最も重要なのは納得感です。
不動産会社はあくまで仲介をするだけであり、自動車の買取りの様に買取り会社が査定の金額で買ってくれる訳ではありません。
高い査定を出してくれた場合は、何が高く売れると考えるポイントなのかを確認して、その理由が納得できるものであれば良いですが、なんとなく勢いに任せ
「ここは人気のエリアなんで」ぐらいの回答ならちょっと怪しくなります。
こういう会社は高い査定を出しておいて、とりあえず専任媒介で客を囲い込み、高値で売れればそれでよし、1ヶ月経っても売れない場合は、「やはり金額が高すぎるようです。少し下げましょう」などと平気な顔をして言ってきます。
挙句の果てに「もう弊社で買い取りましょうか」と本来の市場相場の7割ぐらいの値段で買い取ろうとします。
最初からこれが狙いだったなんてシャレにならない事が、実際に行われるのが不動産取引です。
こちらもある程度の理論武装をして、不動産会社の営業の人間性を含めてよく観察して、意思の疎通を図って、一番納得できる内容の査定を出してきてくれた不動産会社に決めるのが良いと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ビジネスでも「段取り8分」なんて言われます。事前の準備と学習がとても大事な世の中になってきていると思います。
このサイトをしっかり読んでいただければ、実践に基づいた体験も含まれていますので、より臨場感を持って知識を手にして頂けると思っています。
あなたの持ち家を少しでも高く売却するために、当サイトが役立つとうれしいです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
