こんにちは!マサユキです。もし持ち家を賃貸として貸し出すことを考えているなら、是非知っておきたい知識があります。それは賃貸仲介業者の思惑です。
部屋を借りたいと思ったら
もしあなたが部屋を借りたいと思ったとしましょう。そのような時にどのような行動をしますか?
現在たいていの人はPCやスマホなどで借りたい地域の賃貸状況をネットで検索して、「この部屋が良いな」という候補を決めてから賃貸仲介業者にアポイントを取って来店する事から始めます。
この時に候補として挙げていた部屋がタッチの差で他の人がすでに入居を決めていたり、内見してみたら思っていたイメージとは違ってイマイチだった場合は、他の部屋を探す事になります。
この時に賃貸仲介会社におすすめの物件をピックアップしてもらうという事が良くあると思います。
当てブツと決めブツ
ここで賃貸仲介会社が取る手法があります。これは有名な話なのでご存知の方も多いと思います。
それはまず最初に何らかの欠陥をもつ部屋を3つほど紹介しておき、最後にそれほど大きな欠点のない部屋を紹介するという手法です。
例えば1件目は部屋自体は素晴らしいけれど窓から墓が見えるような場所、2件目は立地は良いけれど部屋の内装がダサい場所という感じです。
そうしてから、特に特徴もない平凡な部屋を見せると前の部屋の負のイメージが残っているので、その平凡な部屋が素晴らしく見えてしまう(錯覚を起こさせる)というものです。詐欺っぽいですけど、非常に有名な手法です。
この時最初に見せる部屋を「当てブツ」と言い、最後に見せる部屋を「決めブツ」と言われています。
当てブツは当て馬のようなものですね。それで決まればラッキー、別に大して期待していない物件です。
あなたが持ち家を賃貸として貸したいと考え、賃貸仲介業者に入居付けをお願いした時に、あなたの持ち家を決めブツとして紹介されるようならもう入居者は決まったようなものです。
逆に当てブツにすら紹介されない物件は、決めブツが次々と決まっていき、残っている部屋がほとんどないという状況になるまで紹介すらされません。
ネットでも検索されていなければ、もはや存在していない物件と同じになります。
一番素晴らしい部屋が決めブツになるとは限らない
ここで「どうせ私の物件はそれほど素晴らしくないので、決めブツにはならない」と考えるのは早計です。
賃貸仲介業者は一番素晴らしいと思える部屋や戸建を決めブツとして紹介しているわけではないからです。
彼らは素晴らしい物件ではなく、入居を決めたい物件を決めブツにしているのです。
どういう事かと言うと、入居を決めたらメリットがある物件を決めブツにしているという事です。
具体的には、
・入居時に貰える広告料が多い
・大家の能力が高く決めた後の管理が楽
・(大家の力関係などで)店として決めることを奨励されている
というような物件を決めブツとして紹介していきます。
この点を踏まえて持ち家を決めブツにしてもらえるように交渉すれば良い訳です。
先ほど書いた仲介業者にメリットのある内容をそのまま実践すれば良いだけですね。
入居を決めてくれたら賃貸仲介業者に支払う広告料(AD)をその地域相場のプラス1ヶ月大目に出すようにしましょう。
このサイトをちゃんと読んで(笑)、大家として運営できる事を分かってもらいましょう。なおこれは鬱陶しい大家にはならないというだけでも何とかなります。
鬱陶しい大家とは、
・とにかくケチ
・色々な注文がうるさい
・仲介業者が良かれと思ってやった事に腹を立て文句を言ってくる
というような大家です。
さらに入居を決めるためにはどのような点を改善したら良いか、仲介業者にアドバイスをもらい、なるべくその通りに改善しましょう。
そうすれば彼らもアドバイスした手前無下にはできないので、決めブツにしてくれる可能性が高くなります。
この時「本当はもう少し広告費が欲しいんだけどな…」という言いにくい本音をうまく引き出せるかどうかも重要です。
本来一番素晴らしい物件を決めブツとして入居付けするのが、部屋を探しに来た人には最適なのですが、彼らもビジネスをしているのでお金は当然必要です。そして人間としての付き合いというものも重視しています。
「この人の物件なら安心して紹介できる」と思ってもらう事が大家側としてはとても重要ですね。
当てブツにすらならない物件は存在しないのと同じ
部屋を探しに来た人に対してどの物件を紹介するかは、仲介業者の手に委ねられています。
幾ら築年数が若くて、間取りも立地も内装も素晴らしい物件であっても仲介業者がお勧めのテーブルに乗せてくれないとその物件は存在していないのとほとんど同じです。
大きな仲介業者になると、1店舗でも数百戸の物件を管理している会社もあります。地域によりますが、1000戸以上の空室がある地域も珍しくありません。
その中からあなたの物件を紹介してもらおうと思えば、入居者だけではなく仲介業者にも何かメリットを提供できるように心がけたいものです。
ご参考になればと思います。